お金がない場合どうなる?生活保護受給者のゴミ屋敷を片付けた話
近年、認知症になった高齢者が自宅をゴミ屋敷にしてしまう事例が増えています。
一人暮らしであまりお金もなさそうな方の自宅がゴミ屋敷になってしまった場合、誰がどのように片付けるのでしょうか?今回は、実際に生活保護を受けている方の自宅の片付けを手伝ったケアマネージャーYさんの体験談を紹介します。
(ケアマネージャーとは、介護保険法などに基づきケアプランを作成する介護の専門職です)
同僚からの相談電話で経緯を知る
「Aさんの家がゴミ屋敷になっているらしいけどどうしたらいい?」と、職場の同僚から電話をもらったYさん。
Aさんは結婚されていない1人暮らしの高齢男性です。
家族や親戚もおらず、生活保護を受けながら長年同じアパートで生活していました。
かかりつけ医から軽度の認知症だと診断され、週に1度Yさんの勤める施設のデイサービスを利用しています。
デイサービスの送迎の担当だった同僚が大家さんに声をかけられ、Aさんの自宅がゴミ屋敷になっているという話を聞いたそうです。
Aさん宅はまさにゴミ屋敷状態
Yさんは翌日Aさんの自宅に訪問しました。
Aさんの自宅に入ると玄関まわりはスペースがあったものの、部屋の中はゴミで埋まっている状態。
独特な臭いも漂っていて、ゴミ袋を持ち上げるとゴキブリが逃げていくのが見えました。
どこかで拾ってきたと思われる金具なども大量に出てきたそうです。
市役所に相談して解決
YさんはAさんがこのままゴミ屋敷で生活を続けるのは困難と判断し、市役所に相談しました。
市町村によって異なるようですが、生活保護の方の自宅がゴミ屋敷になってしまった場合、市が清掃業者などに依頼して片付けてくれることがあるそうです。
YさんはAさんの自宅が片付くまでの数日間、生活保護でも短期入居できる施設を探しました。
自宅がキレイになったあとは、デイサービスとホームヘルパーの回数を増やすなどをして、Aさんをサポートしているそうです。
生活保護受給の1人暮らし高齢者は増えている
2020年に出された厚生労働省の統計では、生活保護を受給している世帯の55.7%が高齢者世帯となっています。(出典:厚生労働省「生活保護の被保護者調査(令和2年3月分概数)の結果を公表します」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/hihogosya/m2020/dl/03-01.pdf)
生活保護を受けている高齢者のうち91.6%が1人暮らしです。
高齢になると認知機能が衰え、その結果片付けられず自宅がゴミ屋敷化してしまうという話をよく聞きます。
1人暮らしの高齢者がゴミ屋敷に住んでいると転倒事故や孤独死などの危険がありますし、火災なども起きやすいでしょう。
もちろん、生活保護を受けている方のゴミ屋敷に対して自治体が100%片付けや清掃費用を支援してくれるわけではありません。
しかしながら、自治体の福祉課や生活支援課などに相談すると、解決できる可能性は高まります。
大家さんや近所の方などが気づいたら早めに市役所などに相談してみましょう。
まとめ
お金がないように見える、生活保護受給者のゴミ屋敷を片付けた体験談を紹介しました。生活保護受給者の自宅がゴミ屋敷になった場合、誰が部屋の片付けをするのかと悩んでいる大家さんやご近所さんもいらっしゃるかもしれません。今回のケースではAさんが認知症で要介護状態だったことと生活保護を受けていたことから、市役所が動いてくれたそうです。ご近所のゴミ屋敷問題で困っている方がいる方がいらっしゃれば、早めに自治体に相談してみましょう。
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